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ITALIAN COFFEE CULTURE
イタリアのコーヒー文化について

Espresso(エスプレッソ)とは?

エスプレッソとはどのようなコーヒーでしょうか?
①苦い、濃い味のコーヒー? ②デミタスで飲む飲み方? ③豆の種類? ④抽出方法?
答えは「高い圧力を加えて抽出したコーヒー」です。エスプレッソは、小さなカップに少量のコーヒーで、お砂糖をたっぷり入れて飲まれていますが、味やカップの大きさや豆の種類への指定はありません。9気圧で抽出されていれば「エスプレッソ」になります。観光地のカフェではカフェラテを用意している店もあります。

Espresso Italianoとは?
エスプレッソは大きく「イタリア系」「シアトル系」の2つに分類されます。
日本では大手コーヒーチェーンのS店やT店で提供されているシアトル系のエスプレッソが親しまれています。

「イタリア系」と「シアトル系」の違い:
豆の種類: 本場イタリアンエスプレッソの豆には必ずロブスタ豆を配合しています。 ブレンドの割合は、高級ロブスタ豆を少なくとも25%、多い場合は50%ほど配合しています。 ロブスタ豆をブレンドすることで、アラビカ豆のみでは出すことが難しい上品な苦みと深いコク、芳醇な香りが楽しめます。シアトル系のコーヒー豆はアラビカ豆を100%を使用していることが多いです。

豆の焙煎: エスプレッソのロースト基準は「イタリアンロースト」や「フレンチロースト」と良く思われていますが、イタリアでは「イタリアンロースト」という焙煎名は存在しません。フランスでも同様です。
本来、イタリアンエスプレッソの焼き具合は「シティ」又は「フルシティ」が基準となります。焙煎した豆の色はブラウン~こげ茶で、「イタリアンロースト」のような黒い色をした豆は見当たりません。シアトル系では焙煎した豆の色はほぼ黒色です。アラビカ豆は酸味が強いため、酸味を抑えるために強い焙煎で対応しています。

結果として、同じエスプレッソでもイタリア系とシアトル系では、味、コク、香りが大きく異なっています。

味の評価
ボディ(コク)、味:渋味、酸味と苦み。最初に驚く点は苦み度だと思います:エスプレッソは苦いと思われがちですが、苦みのレベルは極端に低く、酸味度よりも低く設定されています。これは世界共通で、苦いコーヒーは美味しくないコーヒーと言われています。意外にも酸味もあります。酸味は大事な隠し味であり、食の世界共通、バランスが全てです。

クレマの評価
クレマの位置付けが高いことは2項目を占めていることで分かります。 クレマはドリップコーヒーにはなく、エスプレッソのみに現れます。

ではクレマとは何でしょうか?
①コーヒー豆から自然に出るアク? ②コーヒー豆のエキス? ③豆の油分?

答えは油分です。
食全体で油分は一番美味しい部分と言われており、それはコーヒーも同じです。
圧力をかけて抽出することで、コーヒー豆の中にある脂肪分が絞り出されます。
イタリア人は飲む前に、エスプレッソの評価をします: クレマを見る。理想なクレマの状態は 濃いヘーゼルナッツ色、均等で極め細かい泡、泡に厚みがあるか。
クレマそのものが味と香りの結晶であり、クレマが多い程、豊富な旨み成分が抽出された証拠です。
クレマは他にも香りを逃がさない膜の役割も果たしています。

香りの評価
最後に香り:香りと味は切っても切れない存在です。ローストの香りは焙煎度の評価となります。最近ではイタリアバールのメニューにも登場し始めています。カップではなくトールグラスなどに過剰焙煎の場合、焦げ臭さがエスプレッソに出ます。焙煎が浅い場合は香りが弱くなります。ロブスタ豆独特の「ロブ臭」の強弱についても評価の対象となります。

エスプレッソとお砂糖の関係
「イタリアではお砂糖をエスプレッソに入れる」と日本人はよく言います。しかし、正しくは世界中でエスプレッソにお砂糖を入れているが、日本のみが入れない!お砂糖を入れるのは単なる流儀や習慣ではなく、お砂糖を加えて初めてエスプレッソが完成品します。イタリアではエスプレッソにお砂糖を入れる前提で味の開発をしています。

エスプレッソの歴史
エスプレッソはイタリア語ではどのような意味でしょうか?
①強い味? ②食後? ③早い?

答えは「早い」になります。
英語のexpress, 日本語ではNarita Expressなど「急行」の意味で使われています。エスプレッソが誕生する前のコーヒーは、時間をかけて丁寧に、粉コーヒーにお湯を何回も分けて注ぎ作っていました。そのため、蒸気を使用して1杯30秒かからず抽出が出来るエスプレッソマシンは当時画期的でした。

エスプレッソいつ頃一般の人も飲める様になったのか?
① 1900年代? ②1930年代?③1950年代?

答えは1950年代です。
初期のマシンは1900年頃からいくつかのバールで使われ始めました。抽出時間を大幅に短縮することは可能でしたが、エスプレッソが飲めるようになったのは1950年代半ばからで、エスプレッソは比較的新しい飲み物です。

イタリアでは抽出量でドリンク名が変わる
Ristretto:リストレットは25ml前後のとても濃厚なエスプレッソ。イタリアの南に行く程、リストレットが飲まれています。
Espresso:エスプレッソは40mlまでの定番メニューです。
Lungo:ルンゴはイタリア語で「Long」の意味で、エスプレッソをやや薄めた飲み物。それでも60ml前後の飲み物です。
Americano:アメリカーノはルンゴにお湯を足したライトな飲み物。80~90mlが普通です。日本のアメリカンとは違い、レギュラーコーヒーではなく、エスプレッソを薄めた飲み物です。

その他のイタリアバール定番エスプレッソメニュー
Caffe Macchiato:カフェマキアートは飾りとして少量のミルクフォームを乗せたエスプレッソです。
Espresso con Panne:コンパンネはホイップクリームを乗せたエスプレッソです。
Marocchino:マロチーノは英語のカフェモカと同じで、エスプレッソにチョコレートを加えた飲み物です。
Shakerato:シェケラートはイタリアのアイスコーヒー。日本のアイスコーヒーとの大きな違いは①エスプレッソを使用している、②氷をグラスに入れない。抽出したエスプレッソと氷とお砂糖をシェイカーに入れシェイクし、氷は入れずにエスプレッソだけをカクテルグラスに注ぐ。したがって、抽出量は少な目で、それほど冷えていません。氷をグラスに入れないのは、氷が溶けて味が薄くなるのを嫌うイタリア人ならではのこだわりです。

ちなみに、Ice Coffeeの発案国は?
①アメリカ? ②日本? ③英国?

アメリカではIced Coffeeを提供している店も多いですが、アイスコーヒーは日本生まれの飲み物です。

カプチーノとは?

カプチーノ、カフェラテ、カフェオレとの違いはなんでしょうか?
①泡の比率? ②容器の違い? ③違いはない?

答えは「ミルクフォーム(泡)とスチームミルクの比率」です。

味やカップの大きさや豆の種類への指定はありません。しかし近年は、アメリカや日本などの旅行者向けに、観光地のカフェではカフェラテを用意している店もあります。
カフェオレ(Café au Lait)はフランス語で、意味は「コーヒーにミルク」です。
作り方は、「ドリップコーヒー+ミルク」 1:1の割合になります。
カフェラテ(Caffe Latte)は、イタリア語で「コーヒーにミルク」です。フランス語のカフェオレと同じ意味です。
作り方は、「エスプレッソ+スチームミルク」 2:8の割合になります。

認定されたCappuccino Italianoとは? INEIの基準として、ミルクフォーム(泡立てミルク)、エスプレッソ、スチームミルク(ホットミルク)の比率は1:1:1の割合です。従って、泡とホットミルクは5:5の割合です。泡の量が少なくなれば、必然的にホットミルクの量が多くなります。当然、味も変わります。典型的なカプチーノの後味はコーヒーの味がしますが、カフェラテの後味はミルキーな味わいとなります。

カプチーノに合わせるコーヒーはエスプレッソ以外ありえません。ミルクの味に負けないためにも、深いコクと苦味があるロブスタ豆がブレンドされたコーヒー豆を使用するのが理想です。

ではカプチーノとラテマキアートの違いは? 厳密には、泡立ちミルクにエスプレッソを後から注ぐのがマキアート(Latte Macchiato)です。「マキアート」のイタリア語の意味は「シミ」。これは真っ白い泡の上にコーヒーが注がれた茶色い跡のことを指します。

カプチーノはエスプレッソを先にカップに抽出し、ピッチャーで泡立てたミルクを後から注ぎます。この場合、コーヒー抽出の「シミ」はなく、そのかわりにカップの縁にエスプレッソが染み込み、まわりが茶色ぽっくなります。

コーヒーとミルクの比重が違うため、カプチーノの色は混じった茶色になりますが、マキアートはきれいに3層に仕上がります。

ピッチャーで上手にミルクフォーミングをするには時間と忍耐が必要になります。
最初に驚く点は苦み度だと思います: エスプレッソは苦いと思われがちですが、苦みのレベルは極端に低く、酸味度

Cappuccino:イタリア認定されたカプチーノは、上部分のミルクフォームと下部分のスチームミルクの比率が同じです。最初にエスプレッソをカップに抽出してから、ピッチャーでフォーミングされたミルクを上から注ぎます。この順番で淹れた場合、コーヒーとスチームミルクは混ざり液体の色は茶色になります。上手に作られたカプチーノのには冠のような真っ白なミルクの泡が出来ます。

Latte Macchiato:ラテマキアートはミルクフォームの上からエスプレッソを加えたメニューです。イタリア語でマキアートの意味は「シミ」です。後からエスプレッソを入れる際、真っ白なミルクフォームの上にエスプレッソを注いだ跡が残ります。これこそがラテの「シミ」です。又、エスプレッソをミルクの後から入れることで、中身がきれいな3層に仕上がります。

Caffe Macchiato:カフェマキアートはエスプレッソに飾りとして少量のミルクフォームを乗せたメニューです。クレマは他にも香りを逃がさない膜の役割も果たしています。

Caffe Latte:カフェラテはイタリアの定番メニューではありません。シアトル系カフェで多く提供されているメニューです。最近ではイタリアバールのメニューにも登場し始めています。カップではなくトールグラスなどにスチームミルクをたっぷり入れて、上からエスプレッソをワンショット加えます。ドリンクの上から1/3はコーヒー色になり、下にいくほどミルク色になっています。味はカプチーノと比べて、マイルドでミルキーな味わいです。

Latte:「ラテ」はイタリア語でミルク(牛乳)の意味です。バールで「ラテ」と注文した場合は、ホットミルクが提供されます。

カフェ

イタリアでは「カフェ」と言えば、基本「エスプレッソ」のことをさします。エスプレッソは通常30ccです。もっと濃いものを希望する場合、 「リストレット」を注文します。リストレットは20~30ccで、エスプレッソより苦味が強調されて濃厚です。 もし、多少軽めの味を希望するなら、「カフェルンゴ」(イタリア語でなロング)を注文します。「ロング」と言いながら、抽出量は 50ccぐらいしかない。味はきちんと残るなかで、ややすっきりした味わいが楽しめます。 実はエスプレッソを無糖で飲むのは世界では日本だけです。本場イタリアで砂糖を入れていないエスプレッソというものは一般的ではありません。 エスプレッソはただ苦いだけの飲み物とされていたのが、砂糖で高級ビターチョコレートに変身します。「通(つう)」の飲み方は、50cc以下のエスプレッソ に5gの砂糖を入れ、2回かき回し、砂糖を全部溶かさない。冷めない内、3口で飲み済ます。更に「通う」な方はデミタスの 下に残っている解けていないお砂糖を楽しむ。コーヒー味が染まったお砂糖はちょっとキャラメル味に似て美味しい。 食べ方にも作法がある:スプーンではなく、ビスコッティですくって食べる。ステック状で固めのビスコッティは コーヒーに残る砂糖を食べる為に作られたと言っても過言ではない。

オーレ、ラテ、カプチーノ

イタリアのバールでは基本「カプチーノ」しかありません。都心部、特に旅行者が多い駅前、観光スポット近辺のカフェには「ラテ」が メニューにありますが、イタリア人は飲みません! 違いは泡の状態とコーヒーとの比率です。 「カフェオーレ」はフランス語で with milk、「牛乳入り」の意味で、ホットミルクをコーヒーに1:1の割合で同時に注ぎます。 「カフェラテ」はイタリア語で牛乳の意味。これエスプレッソに泡を少なめにしたスチームミルクをたっぷり入れたややミルキーな飲み味です。 「カプチーノ」は一般的に良く泡立ったフォームミルクにスチームミルク、エスプレッソを1:1:1の割り当てで作り、カフェラテよりもコーヒー味が強く感じられます。
日本のお店では陶器で出されていますので、その割り合いは目では見えません。また、多くの店ではミルクフォームの泡は3割しかありませんので、実際はカフェラテ を飲んいることになります。
またイタリアではカプチーノにも砂糖をたっぷり入れる。さらにイタリアではカプチーノを2度楽しむ:飲み終わったら、食べる。 上手に作られたカプチーノの泡は最後にカップの底に残る。残った泡はコーヒーと砂糖となじみ、テラミスを食べる気分で召し上がる。 日本でこの習慣が無いのは、泡が薄く、残らないからです。

良品質の泡の見分け方

ミルクフォーミングは簡単なようでなかなか上手に作れません。結構技術が必要です。
失敗したフォームミルクは
○泡の量が少ない
○泡の表面が荒く、すぐしぼむ
○とろみとミルクの本来の甘味が少ない

フォーミングの基本はミルクの温度を65℃以下に保つこと。65℃以上になると成分が変化、とろみ、甘味、泡量が減り始めます。 従って、65℃になるまでに泡立てには、時間との勝負になります。
一流のフォーミングの証は
○泡がきめ細かく、クリーミー、メレンゲの様な仕上がりになる
○マドラーでかき混ぜても、フォームが消えない、時間20分置いても泡が消えずに残る
○トッピング、キャラメルソースなどを掛けても、泡はしぼまず、トッピングが沈まない
○泡の厚みが3cm以上、又はカップの3分の1の量
○泡にも味があり、スチームミルクが牛乳本来の甘みを出している
○マドラーが立つぐらいしっかりとした泡。

ガジアのミルクフォーマー

スチームパイプでのフォーミングではなかなか美味しく作れないため、サエコ社はいち早く誰でも簡単に上質な泡を作れるミルクフォーマーを 開発してきました。オデアシリーズ、タレアシリーズ、エクセルシスシリーズのマシンには専用ミルクフォーマーを装備し全機種 泡調整が可能で、好み、メニュー毎に合わせて、色々なバリエーションが作れてとても便利です。 リリカシリーズのミルクフォーマー、トーピードは最新モデルです。 特徴としては、
○スリム フォーマーは通常円形ですが、トーピードはボールペン型です。
○静か 蒸気音は全くないです。
○簡単に泡調整 コツも技術も必要ない。ダイヤルを回し、泡を多く、少なくする。
○洗浄が簡単 水を通すだけ。 当然、泡立ちの状態は一級品です。

コーヒーバリエーションメニュー

コーヒーをベースにしたドリンクはもともとイタリアではなく、アメリカから発祥されてきた。爆発的に広がった某大手カフェチェーンS社はアメリカの乏しかったコーヒー文化を一気に大きくグレードアップしたことで評価されている。の成功の種はそもそも飲みにくい 苦い飲み物をデザート化したことです。確かにエスプレッソ、カプチーノ、美味しいコーヒ?を一般アメリカ人に紹介したのは S社ですが、本場アメリカで注文されているエスプレッソ一杯に対して、アイスクリーム、チョコレート、キャラメル、 シナモン、ホイップクリーム、リキュールやあらゆるフレーバーを加えたバリエーションが100杯。日本でも、S社は牛乳を一番 使う外食チェーンです。
イタリアでは邪道としも見られていたこれらのコーヒーメニューも見直されてきました。イタリアコーヒー文化の一員として、日本の食品万博、Foodex での イタリアンブースでは去年イタリアの有名バリスターをわざわざ招き、コーヒーベースのレシピを実演していました。 洗礼されたレシピ以前に、まず美味しいコーヒーメニューにはしっかりしたエスプレッソとミルクフォーミングが出せるマシンが必要になってきます。